今回ご紹介するセルフ整体は『多裂筋』です。
前回ご紹介した『腰方形筋』は前かがみになると腰に痛みが出る筋肉でしたが、『多裂筋』も体を前に倒したり、中腰のときに痛みが出る原因になっている筋肉の一つです。
セルフ筋肉チューニングに初めてトライされる方は、まず上記の記事で説明している「セルフ筋肉チューニングの流れと注意点」をお読みになってから、トライしてください。
『多裂筋』とは
多裂筋は背骨の際にびっしりと付いているため、背骨の可動性や姿勢に大きく影響します。そのため、多裂筋が硬くなると背骨の動きが悪くなり、且つ正常な姿勢が取れなくなってしまうのですね。また、立っている時も座っている時もこの筋肉が使われていて、動いていない時でも姿勢を維持するために力が入っています。もちろん、姿勢を維持するだけでなく、背中を伸ばしたりひねったりする時にも使われます。
硬い状態の筋肉というのは、「硬く伸びない」「短い」「太い」状態になっています。多裂筋が硬くなるとまず硬くなっている側に背骨を引っ張ることになりますので、体が歪んでしまいます。よく「体の歪みは骨盤や骨がずれているから」と言われますが、ほとんどのケースで硬くなった筋肉が骨盤や骨を引っ張ることによって骨の位置がずれて歪んでいることが多いです。骨は何かに引っ張られたり、押されたりしない限り動くことができないですから、骨が先にずれるというのは特別な条件が揃わない限り起こりにくいのです。
その他にも、多裂筋が硬くなって動けなくなることによって、背骨をガッチリと固めてしまい、体をひねったり曲げたり、伸ばしたりすることができなくなってしまうこともあります。
多裂筋も腰痛の原因?
(ある統計によると腰痛患者の78人中63人、約80%に多裂筋の筋萎縮がみられ、多裂筋の筋萎縮と腰痛との相関は有意であることが分かりました。)
筋肉が硬くロックすると、どうして痛みが発生するのかについては、
「腰痛の原因は骨ではなく筋肉だった!腰痛のメカニズムを詳しく解説」
でご紹介していますが、背中を丸めてじっとしていると痛みが出たり、前かがみになると痛みが出る時は多裂筋が硬くなっている証拠です。
腰を反らして痛みが出るときは大腰筋が原因ですが、体を前に倒したり、中腰になるときに痛みが出る場合は多裂筋や腰方形筋が筋拘縮の状態になっていますので、ぜひ多裂筋のセルフ筋肉チューニングを試してみてください。
多裂筋のセルフ筋肉チューニング
それでは、多裂筋のセルフ筋肉チューニングのやり方を動画でご紹介します!
*クリックすると様々な箇所の筋肉のセルフ筋肉チューニング動画が掲載されている「UROOM Instagram」が見れます。
多裂筋のみを触るのは難しいですが触りわけができる人は胸最長筋、腰腸肋筋の内側、背骨との間の棘突起を探してください。縦に走っている筋肉と棘突起の間に走っている筋肉が多裂筋になります。多裂筋のみを触りにくい場合は胸最長筋、腰腸肋筋と一緒に緩めてみて下さい。
但し、後ろに反ったり、ひねったりして痛みが出る場合は、大腰筋のセルフ筋肉チューニングを先にやってみてください。
また、筋肉を緩める時に栄養が足りていないと筋肉が柔らかくなりません。栄養ついては別のページで詳しく書いていますので、下記をページをご覧ください。
セルフ筋肉チューニングが分かりにくいという方、セルフ筋肉チューニングでは緩まない方は、一度私たちの施術を受けてみてくださいね。