反らすと痛い腰痛の原因は腰の筋肉?
腰を反らすと痛い場合、腰に原因があると思いませんか。
一般的に腰が痛い場合は腰をマッサージしたり、腰を伸ばしたりと、腰そのものにアプローチすることが多いと思います。
ところが、たいていの場合原因は腰の筋肉ではなく別の場所の筋肉が原因になっています。
あなたは腰を反らして痛みが出る場合、どこが原因になっていると思いますか?
お腹側の筋肉が腰痛を引き起こす
腰を後ろに反らすと痛いのは、腰とは反対のお腹側の筋拘縮が主な原因です。
腰を反らすという動作をする時にお腹側の筋肉が硬く縮こまっているとうまく伸びず、結果的に背骨と背骨同士を押し付けるような力が加わるため痛みが生じます。
お腹側の筋肉を緩めると、腰を反らしても腰側に負担がかかることがなくなるので、痛みが軽減します。
痛みの発生メカニズム
筋肉が筋拘縮になることによって生じる痛みには、大きく分けて2つのタイプがあります。
じっと座っていると痛みが出てくる腰痛と、ある特定の動きをして痛みを感じる腰痛です。
いずれの痛みも筋肉が筋拘縮を起こしていることによって起きていて、痛みの出方が異なるだけです。
筋拘縮になったた筋肉は、太く、硬く、短く縮んで、伸びなくなっているという特徴があります。
まずは「慢性的な痛み」ですが、これは筋肉が太く硬くなっていることによって毛細血管を圧迫し血流が悪くなってしまっていることが原因です。
血流が悪くなると、筋肉に酸素が運ばれにくくなり、酸欠を起こします。それを解消するために酸素を取り込みやすくする「ブラジキニン」という科学物質が分泌されます。
このブラジキニンは痛み物質でもあるので、神経のブラジキニンをキャッチするセンサーでこの物質がキャッチされて、それが脳へと伝えられることによって痛みを感じます。
お風呂に入ったりして体が温まり血流が良くなると、一時的に酸欠が解消されてブラジキニンの生成が抑えられ、痛みがやわらぎますが、筋肉そのものはやわらかくなっていないので、元の体温に戻ると再び痛みが出始めます。
- 朝起きた時につらい
- じっと座っているとつらい
- ずっと立っていると腰が重くなってくる
痛み以外に「冷え」や「むくみ」の原因にもなっています。
次に「関節の痛み」ですが、これは筋肉が縮んで伸びなくなっていることによって関節の動きが阻害されることが原因です。
例えば、上腕二頭筋という腕の力こぶができる筋肉が硬く縮んで伸びない状態で肘を伸ばすと、肘の関節に大きな負荷がかかり痛みが出ます。
- 関節痛
- 膝に水が溜まる
- ヘルニア
- 椎間板症
- 脊柱管狭窄症
- 軟骨がすり減る
- 猫背
- 特定の動きや姿勢で痛みが生じる
筋肉の筋拘縮による痛みの発生メカニズムについては、以下の記事でご確認ください。
筋肉の筋拘縮とは
筋肉の硬く縮こまった状態は、一言で表すと「筋肉そのものを守る仕組み」です。
筋肉には、急に伸ばされたり強い衝撃を受けた時や継続的な負荷がかかるなど無理な力が加わると、筋肉の中にある筋紡錘の働きで筋肉が収縮し硬くなります。
車のシートベルトのように、緊急時にカチッと硬くなりそれ以上伸びないようにする安全装置のような機能が備わっているのです。
硬く縮こまった状態になってしまうと筋肉が正常な位置に戻っているのにも関わらず「縮んで守れ」という司令を出し続けることがあります。
この異常信号は解除しない限り出続けてしまいます。そして、これが繰り返されると筋拘縮の筋肉が増えていき、痛みや不調が現れ始めます。
筋拘縮について
ところで、「そんな守る仕組みが働くような負荷をかけたことがない」と思われる方もいるのではないでしょうか。
例えば腰痛を引き起こしている「大腰筋」というお腹側の筋肉は座っている状態から立ち上がると急激に伸ばされます。
悪条件が揃うとそれだけでも筋拘縮になってしまいます。
1回1回の筋拘縮はごくわずかですが、それを繰り返し続けると痛みが生じるところまで筋拘縮が蓄積してしまいます。
腰を反らすと痛みがでる腰痛に関係している筋肉
お腹側の筋肉で腰痛に最も影響しているのは大腰筋というお腹の奥にある筋肉です。
背骨の左右から始まり股関節をまたいで太腿の骨までつながっているインナーマッスルで、姿勢を維持したりほとんどの動作で使われる重要な筋肉です。
大腰筋が筋拘縮してしまい本来の機能を失うと、体幹だけではなく全身の筋肉に悪影響が出てしまいます。
その他に腸骨筋、小臀筋、大腿直筋などの股関節をまたいでいる筋肉も筋拘縮すると腰痛になります。
腰を反らすと痛い腰痛は、どのように改善するか
筋肉を元のやわらかさに戻すだけで、反らすと痛い腰痛は改善します。
マッサージやストレッチのように刺激を加えるのではなく、筋肉が硬くなっている仕組みを解除していきます。
腰痛のつらさを改善するために筋肉をグリグリ押したり無理やり引っ張ったりすると、筋肉の守る仕組みが発動してしまい、余計に硬くなってしまいます。
筋肉を元のやわらかい状態に戻すためには、筋肉の筋拘縮を解除してあげる必要があります。筋肉チューニングはまさにこの筋肉のロックを解除することができる施術方法なのです。
筋肉の仕組みそのものにアプローチし、刺激や負荷を加えることなく筋肉を本来のやわらかさに戻すことができるのです。
硬くなっている仕組みを解除する方法の1つは、ストレッチと逆のこと、つまり筋肉を縮める姿勢をとります。腰を反らすと痛みが出る腰痛の原因となっているお腹側の筋肉は、股関節をまたいでいるので、股関節を曲げる姿勢をとってその筋肉が最も縮んでいる状態を90秒維持します。
お腹側の筋肉の筋拘縮を解除していくと、背中側の筋肉にかかる負荷も軽減していくため、痛みの緩和はもちろんのこと、腰痛の再発率も大幅に低減します。
筋肉の筋拘縮が少なく部位も限られている場合は施術回数は少なくても効果を感じますが、重度の筋拘縮があり部位も広範囲な場合は施術回数もその分多く必要になります。
今まで色々な方法を試してみたけれど腰痛の症状が良くならなかったという方は、この筋肉の守る仕組みに有効な手段を取ることができていなかっただけです。
痛みの改善を諦める前に「筋肉の守る仕組みを解除する」施術、「筋肉チューニング」を受けてみてください。
筋肉の守る仕組みを解除する施術を受けてみたいという方へ
当サロンの施術法「筋肉チューニング」を初めて体験される方は、まず筋肉チューニング90分コースをご予約ください。施術法や施術内容は変わりませんが、1つの場所を90秒かけて緩めていくため、施術時間が長ければより広範囲に、またはしつこくひどい痛みの改善ができます。
もし症状が重い方や慢性的に痛みを感じている期間が長い方は90分コースではなく120分コースを受けてみてください。
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