ぎっくり腰になってしまったら、「安静?」「動かす?」本当はどうしたらいいの?

いま、この記事をご覧くださっている方は、ぎっくり腰になってしまった直後か、あるいはなかなか痛みが引かずに、どうしたらいいか分からないという方が多いのではないでしょうか。

今回はぎっくり腰になってしまったらどうすればいいかをお伝えします。

ほとんどのぎっくり腰は筋肉を緩めることによって楽になる

以前投稿した「ぎっくり腰は癖になる!痛みが消えてもぎっくり腰は治っていない!?」の記事では、イメージしていただけるよう

ぎっくり腰のイメージ
    • 一気に筋肉が筋拘縮になる
    • 周辺の筋肉に負荷がかかって組織が損傷
  • 炎症が起きたことによって激痛が発生
という流れで痛みが生じていると書きましたが、実際は若干異なります。

厳密に言うと、急激に筋肉が筋拘縮になっても組織が損傷しているわけではないので、実はほとんどのぎっくり腰は、筋肉を緩めれば痛みが軽減します。ただ、少しでも動かすと激痛が走る場合は、身動きを取るだけでも苦痛だと思いますので、痛みが楽になる姿勢を見つけて安静にしてください。

2,3日で徐々に痛みが引いてきますので、もし人の手を借りて歩ける状態になりましたら、一度私どものサロンにお越しください。
筋拘縮を解除することによって、痛みが楽になります。

ぎっくり腰になったら

  • 激痛で身動きが全く取れない場合
    少しでも動くと激痛が発生する場合は、とにかく楽な姿勢で安静にしてください。痛みが少し引いて、歩けるようになりましたら次のステップです
  • 痛みがあるものの動ける場合
    何度かぎっくり腰を繰り返していると、ぎっくり腰を起こしても激痛は発生しなくなります。ゆっくりと歩けるという方は、ぎっくり腰の原因となっている筋拘縮を解除するためにサロンにお越しください

ぎっくり腰は怪我ではない?!

初めてぎっくり腰になった時などは、激痛のあまり腰のどこかが損傷してしまったかのように感じるのですが、先ほどもお伝えしたように実際はどこか怪我をしているわけではありません。
筋肉が筋拘縮になることによって発生する痛みは二つあります。

筋肉が痛みを生じる原因

  • 血流不足による痛み
  • 筋肉が縮んで伸びないことによる痛み

じっと座っていると痛みが出たり、動かした時にズキッと痛みが走るのは血流不足による痛みです。筋肉は筋拘縮になると硬く、太くなります。硬く太くなっている筋肉が増えると毛細血管を圧迫して血流を阻害してしまいます。血流が悪くなってしまうと、血液によって運ばれている酸素が足りなくなってきますので、血流を良くしようと血管を拡張する「ブラジキニン」という物質を生成し始めます。このブラジキニンが発痛物質でもあるので、ブラジキニンが発生すればするほど痛みが強くなります。

特定の姿勢をとると痛みが出る場合は、筋肉が縮んで伸びないことによる痛みです。これは本来伸びるはずの筋肉が筋拘縮になってしまうと伸びることができなくなってしまいますので、関節など特定の箇所に負荷がかかって痛みが生じてしまっている状態です。

それでは、ぎっくり腰の痛みはどちらのパターンに当てはまるのでしょうか。

答えは「血流不足による痛み」です。ただ血流不足だけでは、激痛にはなりません。

激痛を引き起こすプロスタグランジン

プロスタグランジンとブラジキニンが一緒に生成されると、痛みが激痛になります。通常プロスタグランジンは怪我などをすると作られるのですが、筋肉が急激に筋拘縮になっても生成されます。今までの経験から、急激に筋拘縮になる筋肉が増えれば増えるほどプロスタグランジンが生成される量も増えると考えられます。もし、組織に損傷があるのであれば、その損傷が改善するまでブラジキニンは生成され続けます。
ところが、ぎっくり腰の時は、組織に損傷は起きていませんので、筋拘縮を解除してブラジキニンの生成を抑えて、プロスタグランジンを流しきってしまえば、激しい痛みは減少するのです。

ぎっくり腰の時に急性の筋拘縮している筋肉は?

急激に筋肉が筋拘縮する現象を、私たちは「急性の筋拘縮」と言っているのですが、ぎっくり腰の時の急性の筋拘縮のパターンは三通りあります。

    1. 大腰筋が急性の筋拘縮するパターン
      大腰筋が急性の筋拘縮した場合は、腰を伸ばすことができず、腰を丸めていると痛みが楽になります。横向きで膝を抱えるように寝ると比較的痛みが楽になります。この場合は、急性の筋拘縮した大腰筋の筋拘縮を解除することによって、痛みが改善します。
    2. 多裂筋、最長筋が急性の筋拘縮するパターン
      大腰筋のケースとは逆で、背中側が急性の筋拘縮するパターンです。この場合は背中を丸めすぎると痛みが強くなります。背筋を伸ばし気味にした方が痛みが楽になります。このケースでは急性の筋拘縮している背中側の筋肉、多裂筋と最長筋の筋拘縮を解除することによって、痛みが改善します。
    3. 1と2の筋肉が同時に急性の筋拘縮しているパターン
      このケースは、身動きが取れなくなることが多いです。背中を丸めすぎず、だからと言って背筋を伸ばさない、絶妙な姿勢で痛みが楽になるケースです。このケースの場合まず大腰筋の急性の筋拘縮を取ってから多裂筋と最長筋の急性の筋拘縮を取ります。
      急性の筋拘縮したばかりの時は、身動きが取れないのですが、それでも筋拘縮を解除することができれば、痛みは楽になります。

いかがでしたでしょうか。
激痛で身動きが取れない場合でも、筋拘縮を解除することによって痛みが楽になって動けるようになるのですが、施術を受けるためにサロンにお越しになる場合、激痛がある時はまずは安静にしてください。激痛が治まるまでの間、どうしても不安を感じられる場合は、セラピストがアドバイスをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

筋肉チューニング整体院UROOMの筋肉チューニングセラピスト


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