腰痛を自分で改善できたら嬉しいですよね。今回は腰痛を改善するためのセルフ筋肉チューニングを動画でご紹介します。
腰痛の原因となっている筋肉はいくつかあるのですが、今回は腰痛にもっとも関係のある筋肉のセルフ筋肉チューニングを1つ取り上げます。他の筋肉についても追ってご紹介する予定ですので、まずは今回の筋肉のセルフ整体を試してみてください。ちなみに今回ご紹介する筋肉はセルフ筋肉チューニングの中でも難易度が高いものです。
本来なら簡単なものから取り上げるのですが、今回ご紹介する筋肉は他に比べて重要度が非常に高い筋肉ですので、あえて先にご紹介することにしました。
セルフ筋肉チューニングを初めてトライする方は、いきなりスタートせずに、まずはこの記事の中で紹介している「セルフ筋肉チューニングの流れと注意点」を読んでから、トライしてください。
腰痛の原因となっている筋肉
今までも何度かお伝えしてきましたが、腰痛には大きく分けて、2つのタイプがあります。
「腰を曲げると辛いタイプ」と「腰を反らすと辛いタイプ」です。
ずっと座っていると痛みが出たり、ある特定の姿勢をとると辛かったりと、腰痛の症状はいくつもありますが、今までの経験上腰痛は大きく分けると上記の二つのタイプに分けることができます。
それぞれの腰痛について
に詳しく書いていますので、そちらをご覧いただくとして、今回はこの両方のタイプの腰痛に深く関係のある「大腰筋」という筋肉のセルフ整体のやり方をご紹介します。
「大腰筋」とは
今でこそ、「大腰筋」という筋肉が腰痛に深く関係していることを知っている人は多いですが、私たちが20年以上前に「大腰筋」が腰痛の原因だと言い始めた頃は、「何を言っているんだ、この人たちは?」といった状態でした。
腰に痛みが出ているのに、痛みと関係のないお腹の奥の筋肉が腰痛の原因だとは、誰も思わなかったのです。
この大腰筋という筋肉は胸椎の12番目、腰椎の1番〜5番の側面から太ももの骨の内側裏にある小転子という箇所についています。
簡単に言うと、背骨と太ももの骨を繋いでいる筋肉で、この筋肉が硬い筋拘縮の状態になると、背筋を伸ばすのが辛くなり、前かがみ(猫背)になる方が楽になります。
腰に痛みが走った時にとっさにとる姿勢は、少し前屈みの姿勢ですよね。ごく稀に骨盤を立てて、背筋を伸ばした方が楽になる方もいますが、そのケースでは起立筋などの筋拘縮の痛みが強く出すぎていて、大腰筋をかばうよりも背中側の筋肉をかばった方が楽なケースです。
この場合は、確かに起立筋などの背中側の筋肉が痛みの直接の原因になっていますが、その起立筋に負担をかけ続けて筋拘縮させてしまった大元の原因となっている筋肉は大腰筋ですので、大腰筋の筋拘縮を解除しない限りは、背中側の筋肉に負担がかかり続けて、腰側の筋肉を筋拘縮させ続けることになってしまうのです。
「大腰筋」については、動画の中で図を使いながらより詳しく説明しています。
こんな人はセルフ整体はしないで下さい
セルフ筋肉チューニングの動画をご覧になって、セルフ筋肉チューニングを試された方の中で、稀にこのような方がいらっしゃいます。
基本的に筋肉チューニングは、お伝えする内容さえ守っていただければ、筋肉に負荷がかかることはないので悪化することはありません。ただ、次のような方は筋肉が正常な状態に近づくことによって、逆に痛みを感じることもありますので、不安な方はセルフ筋肉チューニングではなく一度私たちの施術を受けるようにしてみてください。
自前のコルセットを作っておられる方
腰痛が長い期間続くと、痛みを感じないように体の表面に近い腰周りの筋肉を硬くして、自前のコルセットを作っているケースがあります。この場合、今まで痛みを感じないようにがっちり固めていた腰を動かせるようになりますので、痛みを感じるようになってしまうのです。悪化したと思う方もおられるのですが、そもそも痛みを感じないようにかばっている状態ですので、根本的に改善するには自前のコルセットを一度解除する必要があります。脇腹やお腹を触って、指が入らないくらい硬くなっている方は、自前のコルセットを作っている可能性がありますので、その場合はセルフ筋肉チューニングをいきなりするのではなく、一度私たちの施術を受けてセルフ筋肉チューニングをしても大丈夫か確認してください。
前屈みなると痛みが出る人
前屈みになると腰に痛みが出る方は、大腰筋を緩める姿勢をとると背中側の筋肉に負担がかかり痛みが出ることがあります。この場合、大腰筋のセルフ筋肉チューニングをする前に背中側の筋肉を先に緩める必要がありますので、前屈みの姿勢をとって辛くなる方は、セルフ筋肉チューニングをするのをやめてください。
セルフ整体の注意点と流れ
注意点
辛いと思うことは、絶対にしないでください。大腰筋を緩める姿勢をとると、体の逆側にある起立筋などは必ず伸ばされます。その伸ばされる側の筋肉が筋拘縮していると、大腰筋を緩める姿勢をとった時点で負担がかかることになってしまいますので、少しでも辛さや違和感がでる場合はその姿勢をとることをやめてください。
セルフ筋肉チューニングの流れ
- 大腰筋をグリグリと押して、硬くなった箇所を探します。
「痛い」、「痛気持ち良い」、「気持ち良い」、「くすぐったい」、「何も感じない」と感じる箇所が筋拘縮になっている箇所です。
筋肉をチェックする時は、縦に指を動かすでのはなく、左右に動かすと上記の感覚はより分かりやすいです。 - 次に筋拘縮の筋肉が解除される姿勢を見つけます。
違和感のある場所をグリグリ押しながら姿勢を変えていき、グリグリと押しても違和感を感じない姿勢を見つけたら、その姿勢をキープします。押している箇所をたるませるイメージで姿勢を探すと見つけやすいです。 - 姿勢が見つかったら、緩めている筋肉に力が入らないようにリラックスした状態で90秒間キープします。
90秒経過したら、ゆっくり元の姿勢に戻します。動かし始めは特にゆっくり動かしてください。なるべく、緩めていた筋肉に力が入らないように元の姿勢に戻します。 - 再度緩めた箇所をグリグリと押してみてください。
違和感が消えたままなのであれば、うまくセルフ筋肉チューニングができた証拠です。少し指をずらして、他の筋拘縮が残っている箇所も同様に緩めてみましょう。
大腰筋のセルフ筋肉チューニング
それでは、お待たせしました。大腰筋のセルフ筋肉チューニングのやり方を説明した動画です!
大腰筋のセルフ筋肉チューニング*クリックすると様々な箇所の筋肉のセルフ筋肉チューニング動画が掲載されている「UROOM Instagram」が見れます。
こんな人は変化が出にくい?!
動画のご覧になっても実践しても、効果がある人とそうでない人がいると思います。
実は以下のような方は筋肉の変化がでにくいので、先に解決しないといけないことがあります。
- 固い筋肉が多すぎる人
- 自前のコルセットを作っている人
このような方はどこを触っても痛いので、セルフ筋肉チューニングをしても緩める姿勢も見つけづらいですし、緩めている筋肉の周りの筋肉も硬いので、変化がわかりづらいです。 - 筋肉が柔らかくなるための栄養が足りていない
筋肉は力が入る時はもちろん、力を抜くときも栄養が必要です。筋肉に必要な栄養が不足している人は、筋拘縮を解除する姿勢をとっても変化が起きにくいので、まずは栄養の改善をする必要があります。栄養について詳しく知りたい人は、こちらを御覧ください。
やってみたけど分からないという方は一度施術を
筋肉をたるませて緩めるという方法は、初めて体験する方も多いと思います。ご自身がしておられることがいまいち正しいのかどうか分からないという方、セルフ筋肉チューニングで変化が出にくい原因が何なのかを知りたいという方は、一度私たちの施術を受けてみてください。