あなたの腰痛は急性の腰痛でしょうか。
それとも慢性の腰痛でしょうか。
急性と慢性によって対処の方法が変わってきますので、ここでは急性の腰痛と慢性の腰痛の違いについてお伝えします。
急性の痛みとは
急性の痛みの原因は炎症が原因です。
急性腰痛の代表と言えばぎっくり腰。激しい痛みを伴い、腰を曲げ伸ばししたり、回したりすることが困難になります。
腰椎や周辺組織が損傷して炎症が起きている状態ですので、いわゆる「怪我」をしているのと同じ状態です。
- 発赤(ほっせき)
皮膚が赤くなります。血流を増やして、治癒に必要な物質の供給と不要な物を除去しようとするため、赤みを帯びます。 - 疼痛(とうつう)
異常が生じたことを知らせるための痛みです。何もしていない時はジンジン、炎症が起きている箇所に刺激や力が入るとズキッとした痛みを感じることが多いです。 - 発熱
ウイルスや細菌を攻撃する免疫細胞が活発に活動できるように炎症が起きた付近は熱を帯びます。 - 腫脹(しゅちょう)
治癒に必要な物質などが集まってくるために、細胞の容積が増大した状態。いわゆる腫れ。
急性の腰痛の時の対処法
イメージとしては怪我と一緒です。3日から1週間で炎症がおさまってきますので、激しい痛みは徐々になくなっていきます。炎症の時は冷やすことが多いと思いますが、治癒に必要な物質や免疫細胞が活動しにくくなるので逆効果になることがあります。急性の腰痛の時は何もせずに安静にすることをおすすめします。
ただし、激痛を伴う腰痛の時は、病気の可能性もあります。少しでも病気の不安がある時は、一度病院で診察を受けてください。
慢性の痛みとは
一方、何らかの原因で継続的な痛みが生じている状態が慢性痛です。
急性腰痛のように、激しい痛みで極端に動かせる範囲が狭くなるということはありませんが、鈍い痛みやだるさを感じたり、一定の時間同じ姿勢を取り続けると痛みが増すこともあります。
慢性腰痛の原因の一つは筋肉が縮んで硬く太くなることで血管を圧迫することです。
そのことで患部が酸欠状態となり、痛みを知覚するブラジキニンという物質が出るのです。
また、筋肉が縮むと、短く伸びなくなることで、腰椎などに負担をかけることもあります。
痛みの発生のメカニズムについては、こちらの記事で詳細を書いています。
慢性腰痛を根本から治すには、筋肉を柔らかい状態に保つことが重要になってきます。
3週間以上痛みが続いている場合は
腰痛で病院に行くと「炎症が起きている」と言われることがありますが、もし痛みが3週間以上続いている場合は急性(炎症)の痛みよりも慢性痛の可能性が高いです。この場合は放っておいても変化はおきません。もし、ご自身の今の状態が急性の痛みなのか、それとも慢性痛なのか悩まれているのでしたら、一度私たちにご相談ください。